
論理療法は心理療法のひとつです。療法というと敷居が高いですが、核にある「ABC理論」は、個人の自己コントロールから 1 on 1 やコーチングなど対話まで幅広い応用が可能です。
論理療法による3分間セラピーの6ステップ – *ListFreak
- Activating event: きっかけとなる出来事
- irrational Belief: 理性的でない信念
- emotional Consequences: 感情的な結果
たとえば、会議でXさんにからかわれたので、ムッとして思わず嫌味を言ったとします。からかわれてムッとするのは反射的な反応で、何かが介在する余地はないように思えます。しかしABC理論は、からかわれたという刺激(A)とムッとしたという反応(C)の間に、その人の信念(B)があることを示しました。いま挙げた例では:
- (A) 会議でXさんにからかわれた
- (B) Xさんは私を尊敬するべき存在だ
- (C) ムッとして、Xさんに嫌味を言った
のようになります。
たしかに、あるできごとが起きたときに
Xさんとの関係性によって反応は違い、いじってくれてありがたい状況であれば「Xさんに調子を合わせて場の笑いを取った」
- (A) 会議でXさんにからかわれた
- (B) Xさんは私を助けるべき存在だ
- (C) ホッとして、Xさんに調子を合わせた
こういった概念をSolventの4マスにマップすると、図のようになります。
- (A) 何かのできごとが起きたときに、
- (B) 「こうあるべき」「こうあらねばならない」というイメージと違うので、
- (C) そのギャップから情動が生じ、ギャップを埋める行動を反射的に取ってしまう
1-on-1 や コーチング の際に、そういった構造を頭に思い描いて話を聞くことで、このメカニズムを意識した会話が実践しやすくなります。